電磁誘導⑤（相互誘導）

１．導入

ここまで電磁誘導という現象を考えてきました。この応用として相互誘導・自己誘導というものがあります。まず相互誘導という現象を考えていきましょう。
（実際には電磁誘導の問題が1問残っていましたので，それを解いてから入っています）

２．相互誘導

コイルを２つ並べます。下のコイル１には電池と可変抵抗がつなげてあり，コイル２には電球がつなげてあります。
ここで，コイル１の可変抵抗を変化させると，コイル２の電球が光ります。これが「相互誘導」です。

もう少し詳しく見ていきましょう。
①コイル１の可変抵抗を変化させる→コイル１の電流を変化させる
　↓
②コイル１の磁束が変化する
　↓
③その磁束がコイル２に入り，コイル２内の磁束が変化する
　↓
④コイル２は嫌がり，誘導起電力を発生させる
　↓
⑤コイル２に誘導電流が流れ，電球が光る

という流れで，「相互誘導」が起きています。

まとめると，コイル１の電流I₁がコイル２の誘導起電力V₂を引き起こします。
これらの間にはどのような関係があるか導いていきます。

このように，V₂＝－M dI₁/dt　となります。このMは「相互インダクタンス」といい，単位は[H]（ヘンリー）といいます。

３．相互誘導の問題演習

コイル１の電流変化のグラフが与えられている問題を解きました。

４．まとめ

今日は相互誘導について学習しました。インダクタンスとかリアクタンスとかインピーダンスとか，これから新しい物理量が出てくるので大変ですが，頑張っていきましょう。次回は自己誘導です。

授業を終えて。。。
意外と理解はしているようだ。

すすむ　→
電磁誘導⑥